
Flock様のゲイブさんとアロイスさんを見て一番「素晴らしい!」、「すき!」と思うところは、やはり「バランスがとても良い」というところでしょうか。
外見だけでなく、内面的な部分や立場でも彼らは対比的な点が多いのですが、不思議とそれらが喧嘩しておらず、お互いをより引き立てあっているように感じます!
何より、コマに彼らを同時に写したときの収まりがとても良いんです!描いていて、すごく楽しかったなぁ…。
セリフを翻訳することに関しては、少し悩みました。英語に自信がないのと、翻訳の過程で「2人が言いそうにない言い回し」になり、解釈違いが起こるのではないかと怖かったのです。
でも、読者さんに読んで楽しんでもらう上で、多少でも取っ掛かりになるのであれば、私と翻訳サイトさんによるガバ翻訳でも、やってみる意味はあるのかもしれないと思い直しました。なので、このサイトでは英語バージョンも掲載しています。
今回、作中でアロイスさんが、年上である(と思われる)ゲイブさんのことを「お爺ちゃん」と形容するシーンがありました。
しかし、実際のところゲイブさんの年齢は明確になっていません。「おじいさん」と言うほどはお歳を召していないはず……と思っているのですが、どうなんでしょう。もしかしたら、恐ろしく長生きなのかもしれません。……だとしたら、アロイスさんが言ったことは軽口ではなく、ただの事実になっちゃうな。
アロイスさんを描く上で気をつけたのは、「若く見えすぎないこと」と、「細くしすぎないこと」ですね。彼の体型については、公式で細身の設定なのです。しかし多分、私が日本人としての感覚で思う「細身」は、世界的に見てあまり標準でないと思うので…。でも、そんなに効果は無かったかも?
アロイスさんは笑顔がとても魅力的なキャラクターなので、そこをもっと描きたかったかな。きっと感情表現ももっと豊かな方だと思うんです。
でも2人に共通している点として「ただの良いヤツ」でないという事実も、描写する際気を付けるべき部分だと感じました。
ゲイブさんを描く上で気を付けたのは、まさにその部分です。
宇宙科学的な、エイリアンの秘密技術を利用する会社に属しており、元軍人の兵器エンジニア。
見た目もホットで、性格もチャーミング。みんなに好かれているカリスマ。
そんな彼はおそらく、社会的なカースト上位に君臨する人間なのでしょう。
ただ、「怒らせるとおっかないぞ」という気配がそこはかとなく感じられるよう、どのコマでも注意しながら描かせていただきました。多分そこが、アロイスさんにとっての彼に惹かれて止まない点だと思ったので。
モノクロ漫画の良い点は、カラー漫画と違い「色」の情報量が少なくなるため、その浮いた分を工夫した構図やより詳細な書き込みに回せる点です。その点を「キャラクター性」の表現に分配出来れば、多くの場合、モノクロ漫画はグッと良くなります。
なので今回は、なるべく色んな角度から2人を描かせて頂きました。性格や関係性をもっと引き立たせたかったのと、私が単純に描きたかったから。
ただ、バトルの場所に地下下水道を選択したので、背景が代わり映えしなくなってしまい、マンネリ化を引き起こしてしまったかもしれません……。そこが反省点です。
最初、「恐いエイリアン」を描こうとした時、いわゆる大怪獣みたいな、ビルをバーンっ!て壊しそうなエイリアンを考えたんです。でも、ここで指す「エイリアン」が、たとえばクトゥルフ神話の神話生物に由来している者ならば、「多分そういうタイプのエイリアンじゃないな…」と思い直して、描きかえました。
なんとなく水棲生物っぽいビジュアルにし、能力も『人類への暴力』ではなく、『増殖』という設定です。今回私が創作した彼らは、水と空気に触れるだけで増殖が可能で、色んなものを食べます。食べ物がなくなったら、オリジナルとなるエイリアンと再度融合するか、共食いをはじめ、その頃には星が滅亡しています。
脳のように見えるところは実際腸のような器官で、損傷すると動きが遅くなり、こちらから与える攻撃としては有効です。しかし、致命傷にはなりません。オリジナルのみが持つ核を破壊することによって、全ての個体の生命活動を停止できます。ただし、再生力が高いので一時的です。多分この後ゲイブさんが、オリジナルの核を再度実験室へ保管したと思われます。
このエイリアンに敵意はありません。あるのは食欲です。ただ生きているだけで、星を壊滅的にしてしまう存在なのです。
さて。前述にチラッと話題に出した通り、Flock様はTRPGを嗜まれるそうで、魅力的なオリジナルキャラクターさんをたくさん創作されています。また、キャラクターさんのその時々の設定も、とても柔軟でバリエーションがあるんです!この点は、私にとってすごく新鮮な驚きを感じさせてくれました。
私の場合、自分でストーリーを作ってからキャラクターを創作するので、その性格や役割は多くの場合固定なんです。
しかし、TRPGプレイヤーさんの多くは、数多の作者さんが作ったシナリオの、冒頭部分や各プレイヤーに個別で与えられる秘匿シナリオのみから、ほぼ自由にキャラクターを想像し、そのバックグラウンドを決めて行くのです!すごい!!
その自由度の高さが、似通わないより多くのキャラクターや、カップリングを生み出している。そのことに、とても驚きました。
ぜひ、ゲイブさんやアロイスさんの他のドラマやカップリングも、制作させて頂きたいものです。
今回語らせて頂いたのは、Flock様の多くある創作物の1部で、ゲイブさんとアロイスさんのカップリングです。気になった方はぜひ、Flock様のアカウントを覗いてみて下さい!
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