月のある風景

この一連のシリーズが生まれたきっかけは、数年前に天体・天文学をテーマにした企画展に参加した事でした。 ガラスボトル作品とイラストで参加したのですが、他の作家さん達の可愛らしい作品、博物系作品、ロマンティックな作品の中で、明らかにわたしの作品は悪い意味で浮いており、今だから言えるのですが、実は力不足とセンス不足だと影で落ち込んでおりました。以来、ある意味リベンジという気持ちもあって、ほぼ毎回、この企画展に参加することとなります。 その中で、だんだんと形になっていったのが、この「月のある風景」シリーズでした。自分でもこうなるとは思っていなかった、まさかの天文学や天体(もちろん月という天体が軸にいますが)から離れた作品。思えば、テーマにこだわりすぎて、肩に力が入りすぎていたのかも知れません。 ただ、昔から月はとても身近な存在で、双眼鏡や望遠鏡で覗いた月から、ふと空を見上げたときに何故か良く視界に入ってくる昼の月、夜、窓の外を見ると見えた昇る満月...といった感じで、さりげなくそこに「在る」月はわたしにとって親しみのあるものでした。ですから、徐々に見ていただける方が増えたことはとても嬉しく思います。 月が煌々と照らす夜の世界。消え入りそうな真昼の月。わたしが実際に見た光景から描いた作品、海外の雑誌・写真の風景から想像を膨らませていった作品、動物から入った作品、アプローチは様々です。特に、夜も飛び続ける渡り鳥はよく描くモチーフの1つです。 今回、まとめた作品はその一部です。すべて手のひらサイズの小作品です。 そして今日も月のある風景を描いています。

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