Behind The Scenes
Back
“現実の自分”と”Vtuberとしての自分“でユニットを組んでみた──作曲家 じーえふ

じーえふ

トラックメイカー兼フリーライター。VRアイドル「えのぐ」との出会いをきっかけとしてバーチャルの世界に引き込まれ、なんやかんやあって金髪の美少女に。KAI-YOU、MoguraVR、RealSoundTechなどのメディアで執筆をこなすかたわら、「Grapefruit」名義で多くのバーチャルYouTuberに楽曲を提供。

──まず、じーえふさんの経歴について簡単にお教えください。
じーえふ: 「何をしている人か」という質問に、スパッと答えられないのが最近の悩みなんですけど(笑)。

バーチャルYouTuber(以下、Vtuber)関連を中心に、作曲家兼フリーライターということで活動をしています。

今の活動をする経緯としては、2017年の8月頃にVtuberアイドルの「あんたま」と出会って、「2次元と3次元の中間にいるアイドルを追いかけるのって面白いな」と感じたんです。その頃は、まだ今のようなVtuberブームは起こっていませんでしたね。

ただ、僕自身「あんたま」のファン活動の中で、彼女たちのファンソングを書いたり、イベントにも毎回足を運ぶなど、ファンの間でちょっと名前が知られるようになってきて(笑)。

そして、17年12月にデビューしたVtuber「輝月夜」の人気が出てきたあたりから、Vtuberが流行り始めてきました。ブームになっていく中で、せめて「初期からVtuberを見ていた」とアピールできるよう、さまざまなVtuberを網羅的に見るようにしていったんです。

今年2月には自分自身を「じーえふちゃん」として、だっちぃうさぎさんというイラストレーターに絵を描いてもらい、Vtuber的な活動も始めるようになっていきました。

そんなことをしていたら、Vtuber関連のBGM作曲やVR専門メディア「Mogura VR」などでライターとしてのお仕事をもらうようになりました。

──じーえふさんは今年8月、1stシングル「サイネリア EP」を自主制作で発表されます。ご自身とVtuberである「じーえふちゃん」が交錯するMV「サイネリア」も制作していますが、こちらの制作経緯についてもお教えください。

じーえふ: もともと、「あんたま」は「17年9月末までにTwitterフォロワー1万人集めたらメジャーデビュー」という目標で活動していて、僕もそれにひっかけて、今年の7月に「期間を区切って、Twitterフォロワーが1万人を超えたらアイドルデビューします」と冗談でツイートしたんです。

そうしたら、そのツイートがバズってしまい、フォロワーが1万人を超えてしまった(笑)。「言ったことはちゃんとやらなきゃ」ということで、知り合いのモデラーさんに手伝ってもらったりしながら、「じーえふちゃん」の3Dモデルの制作を始めました。

つまり、3Dの「じーえふちゃん」を使った作品を作ってアイドルデビューという文脈を果たそうとした、というのが一番最初のきっかけですね。結果的に、あまりアイドル的な作品にはならなかったんですけど……(笑)。

──3Dモデルも自分で制作をされた?
じーえふ: 「blender」という3Dのモデリングソフトを使って、1ヶ月ほどかけて全身の素体を作っていきました。テクスチャやブラッシュアップの作業などでも、「サイネリア」のモデル制作協力にクレジットされている方々の協力を得て、現在のモデルを完成させることができました。

──そうして作られたMV「サイネリア」ですが、本作のコンセプトは?
じーえふ: Vtuberって、「中の人がいる」というメタ設定を許容する場合もあれば、「中の人なんていない」という世界観をしっかりと守る場合もあります。

こうした中で、そもそも僕はVtuberのいちファンとして顔を晒していたりもしたので、そういった「中の人がいる」というコンセプトを作品として提示できたらなって思ったんです。なので、“現実の自分”とその延長線上にある“Vtuberとしての自分”が一緒に出てきて、「自分と自分でユニットを組みました」というコンセプトにしました。

僕としては、どちらの自分もまとめて"じーえふ”として受け止めてもらいたかったので、実写のパートを入れることにしたんです。

──「サイネリア」では実写と3Dの撮影や映像編集、音楽など、ほとんどすべてをご自身で手がけられていますよね。
じーえふ: 実写パートは大学の後輩に手伝ってもらって、iPhoneで撮影をしました。3Dパートに関しては、VRデバイスの「Vive」を使ってアプリの「VRChat」上で撮影をしていますね。

楽曲については、もともと大学で作曲サークルをやっていたりしたので、DAWソフトの「FL Studio」で制作して、映像編集では「AviUtl」というソフトを使っています。

今って、フリーで使えるソフトがものすごく増えてきて、やろうと思えばなんでも自分でできてしまう時代ですよね。僕としては、それはありがたいと同時に「嫌だな」とも思うんですよ。

──「嫌だな」と思う理由は?
じーえふ: もちろんマルチスキルというのは良いことだと思いますが、本来、各分野に特化したスキルを持つクリエイターにお願いをして、適材適所に任せたほうが良い作品を作れる可能性は高いですよね。

でも、今は自分である程度なんでもできる分、「自分でなんとかしちゃおう」という意識が働いてしまって、作品のクオリティが低くなったり、スピード感が遅くなってしまうことだってあると思うんです。

なので、これからはもっといろいろなクリエーターが簡単にコラボできて、より良い作品を作れる環境ができていくと良いな、と思っています。

──最後に、じーえふさんの将来の夢……今後、ご自身のポートフォリオをどのようなものにしていきたいと考えているのか、お教えください。
じーえふ: 今はクライアントの方からお話をいただいて、職業作曲家としてBGMを制作していたりしますが、自分にはその技術や力量がないと思っているので、すごく苦労するんですよ。

だから、これからはむしろ「じーえふのオリジナル楽曲」であったり、「じーえふのリミックス」といった仕事ができるようになれればな、と考えています。最終的には、自分をアーティストとして売っていき、そこに価値を見出してくれる人から仕事をもらえるようになりたい。

“じーえふ”という一人のアーティストとして名前を売る方向に切り替えていこうかな、と思っています。

ーーー

foriioって?
foriioはクリエイターの方が、簡単にポートフォリオを作成・管理できるサービスです。

foriioでは、成果物だけではなく、クリエイターのこだわりや人となりを知れるインタビューを企画しています。foriioに登録して頂いたクリエイターの投稿の中から作品をピックアップして制作の裏側に迫るインタビューをさせて頂いておりますので、ご興味あるクリエイターの方は是非ご登録ください。

foriioに無料で登録
https://www.foriio.com