写真とは、客観か主観か、言い換えれば記録か記憶か。という問題がある。
他の方が撮る写真がどうかは知らないが、自分が撮る写真に関しては、主観であり記憶である、と断言できる。そこに写っているのは、「オレはここがめっちゃいいと思った」という主観的な思いであり、「オレにはこんなふうに素敵に見えた」という自分の記憶だ。
そもそもライブでもダンスでも、観客の目に写っているのは客観的な現実だろうか? そうではないはずだ。大好きなひとが目の前にいて、すごいパフォーマンスをしてくれている。気持ちは舞い上がり、目に写るすべてが現実以上にキラキラしているのではないだろうか。
観客がそういう状態であるなら、それを写す写真は現実を客観的に撮れば足りる、なんてことにはならないはずだ。観客と同じように、舞い上がってすべてがキラキラしている様を写し取ったほうがいいのではないか。むしろそのほうが「真実」に近いのではないのではないだろうか。
自分はそう思って写真を撮っている。だからこそ、自分は自分自身の心をが動くことを大事にしている。主観的に撮ることによって、真実に近づくのだ。
(写真はすべて路上ライブ)
(上から、橋本桃子、木村ケンシン、大谷美咲、結芽乃、乃綾、ざわちゃん、Anna、おとは)