小説創作演習という掌編小説を執筆する授業。先生から出されたお題は恋愛小説を書くこと。恋愛経験のない私にとっては苦しいお題で、何を書けば良いのか解らなかった。しかし、無理に甘酸っぱい恋愛を書く必要はないと考え、思いついたのは女の子の気持ちを全く理解していない主人公の恋愛物語。
周りとは違う価値観をもつ主人公から滲み出る気持ち悪さを、どう表現するかに力を尽くした。こいつは気持ち悪い奴です!と明らかな異常者をおおっぴろげに書くのではなく、なんかこいつヤバくない……?と仄かに漂う狂気を読者に察してもらえるように書いた。