Facebook その美意識にゴールはある?“整形大国”韓国発『整形水』“美”を追い求める女たちに待ったをかける驚愕作
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その美意識にゴールはある?“整形大国”韓国発『整形水』“美”を追い求める女たちに待ったをかける驚愕作

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友達の体験談かと思うほどリアル

久しぶりに書くのがとっても難しい記事でした。あまりにもターゲット世代がどんぴしゃすぎて、まるで友達の話を見ているみたいな。実家暮らし、キャリア駆け出し、独身、マッチングアプリ世代、そして整形。どれも実際に身の回りで起きていること。脱毛サロンに手軽に行けるようになったのは、10年くらい前。私が高校生だったとき。電車中に「100円から」なんていう破格の値段と共に、話題のモデルがポーズをとった広告がずらりと並んでいて、憧れと同時に焦りを感じて、親を説得して入会。そんな必死の思いはひた隠しにして、友達との会話には当たり前のような涼しい顔で脱毛トーク。その頃はワキがメインだったけど、いまやVIOゾーンもメインに。結果脱毛サロンも通い続けることができず、その後も脱毛する必要性を感じなくなって、サロンには通ってないけど、友達がお手入れしている話を聞けば、いまだに焦りは感じるかも。

脱毛をやり過ごしたと思えば、次はホワイトニング。みんながやり始めて、やりたいなと思ったけれど、フランスでは異常な白い歯よりも自然な歯が好まれると聞いて、やめたっけ。

そして次にまわりに増えていると感じるのが二重整形。埋没だの、二点止めだの、専門用語がビシビシと飛び交って現実的な整形外科の情報交換まで女子会トークのネタに。3~5万円からできるみたいだけど、やっぱり長持ちさせたりよりハイクオリティな整形を望むなら30万円とか50万円とかかかるみたい。二重に対する猛烈なこだわりはすごく理解できる。プリクラみたいに目を大きくするために中学生の頃からアイプチを初めて、糊もテープも糸みたいなのも一通り試した。二重になっていることが何より重要で、テープがはみ出ていていようとお構いなし。自分の二重以外目に入らないなんて冷静に考えてみれば相当クレイジーよね。でも二重に対する猛烈な執着心を持ってたのは私だけじゃない。むしろ友達みんなしてるから感があった。そう考えると、いま働き始めて自分が自由に使えるお金を手にした女子たちが、二重整形に手を出すのも、より安定感のあるハイクオリティのアイプチに手を出したくらいの感覚なのかもしれないな。日割り換算したらアイプチ買い続けるより安い、とか自分を説得する理由見つけてね。

そしてもうひとつ、プリクラの進化に加えて、写真アプリの進化も見逃せない。いまやアプリの加工は最強でプリクラなんかにいかなくても、あっという間にお望み通りの顔にしてくれる。その顔を欲しいあまり、現実の顔を変え始めてるような気がする。これは恐ろしい話。現実と虚構の境界線が曖昧になって、現実の世界が手に負えない状況になっても気がつかないなんてことが起こるかもしれない。

別記事のために「女になる方法」読み始めてからフェミニズムのことで頭がいっぱいなのだけど、考えれば考えるほど、変えるべきは男性の概念ではなく、女性の強迫観念かなと思わされる。アジアの美意識をうまく捉えた作品として今後も考えることがつきなそう。

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