数年にわたって、アート・雑貨系ショップにて作品販売をする機会に恵まれました。当時、何の実績もなかったわたしの作品を取り扱っていただいた事はただただ感謝しかありません。 その中で、試行錯誤しながらたどり着いたひとつが手のひらに乗るサイズの小さな作品です。
正方形が5.5㎝角、長方形が約7.5センチ×5.5センチくらいで、本当に小さいです。大きな作品よりも、場所を選ばず、気軽に飾ることができるという事もあったようで、徐々にお客様が目にとめて下さるようになり、さまざまなテーマに沿って、いろいろな作品を描いてきました。「月のある風景」シリーズもここから生まれています。
とにかく、スペースが限られていますので、シンプルに、かつ鳥など動物も若干ころっとした可愛めに描いています。リアルなタッチの絵だけでは通用しないこともここで学びました。 そして、特に作品をデータ化するためスキャンすると、あっ、ここは良くないな、とか、もう少しこうすれば良かった、という部分がストレートに見えてしまうので、技術的にも鍛えられたと思います。
その他、価格の事、表現の事、さまざまな事を手のひらサイズの絵を通して考えることになりました。
最初の頃は水彩色鉛筆で、後半は透明水彩絵の具も使用しています。その後、紙などを使い、半立体作品も制作しています。