怪物や魔法が登場するファンタジー世界の物語で、この剣は主人公のアイテムとしてほぼ毎話登場していました。
自分は元々こういったものを扱う機会が多かったため、武器を描くことにそこまで負担を感じないタイプだったのですが、複数人で制作するWebtoon現場の全員がそうとは限りません。
デザイン画どおりに真正面から描くことは(絵描きであれば)誰でも出来ます。しかし漫画はコマの中でキャラクターが動くものです。当然彼らが手にしているアイテムも360°あらゆる角度から描写する必要があります。それを週刊連載のペースで。
連載を続けていく中で「これは剣を描くのが苦手な人からしたら相当しんどいんじゃないか?」と思い、何かお手伝いできることはないかと考えた結果、3Dオブジェクトの作成に至りました。
僕は漫画家なので、もちろんモデリングの経験はありませんでしたが、昔から興味はある分野だったし、誰かのためにならこの重い腰も持ち上がるだろうと丸一日Blender(3D制作ソフト)と格闘してみたところ、どうにか形にはなりました。
3枚目の画像の通り、キャラクターに合わせて配置し なぞるように描くことで、どんな角度から見た場合でも難なくイラスト化できます。
その後、これがどの程度 作画班の方々の助けになったかは分かりませんが、少なくとも自分は『モデリングが出来る漫画家』になりました。