エルゴンは「作品」、パレルゴンは「作品の外、付随的なもの、二次的なもの」などを意味する。
アートブックを作る課題だった。本だと主張すればどんなものを作っても良かった。私は額縁で分厚い本を作った。今まで制作で使用したモチーフである花の行く末、つまり枯花を閉まっておく箱が欲しかった。
パレルゴンは演劇用語でもある。舞台の画面を囲う幕のことだ。額縁も舞台の幕も、主要、つまり人生を彩るために付随した何か、である。
額縁は左から蛇、四角模様、タペストリー柄である。
左は失楽園の蛇であり、私の制作テーマの一つである。
真ん中の四角模様は私が額縁や標本箱を作る際によく用いる模様である。
右はシャガールの「誕生日」に描かれているタペストリーの柄である。「誕生日」をテーマによく制作していた。
私が今まで制作していたテーマにまつわるモチーフをかたどっている。