アニメ劇中での印象的なシーンを私なりに美しく表現することを目指しました。
下書きはいつものようにベクターレイヤーにガシガシ描いて修正してを繰り返していきます。今回はひねりを入れたポーズなのでしっかりとアタリを付けて描いていきました。実際には描かない体のラインもしっかりと描いてバランスが崩れないように心がけました。
下書きを元に線画に起こす時に細かい修正をしていきます。髪飾りを細かく描いたり角度を変えたりしています。色で表現を出したかったので不要な線は極力無くしてシンプルにしました。私の作風が漫画ベースなので線の強弱でメリハリを付けています。
色を重ねていくので、下塗りはイメージより薄目にしていきます。ヨハネの髪色はサンシャインの時の印象とは違うので独自に色を混ぜ混ぜして作り出しました。色はいつも直観で作っているので毎回色が変わります。修正以外でスポイトを使うことはあまりないですね。
光が降り注いでいるので上が明るく下に向かって少しずつ暗くなるように意識していますが、せっかくの表紙なので顔がはっきりと見えるように影は控えめにしました。髪の毛の生え際や袖やスカートの裾と肌の間に青を入れて肌の透明感を表現しています。これは技法書で見つけた技ですが便利なので多様しています。補色?でしたっけ。ブルーピリオドでも序盤のエピソードで肌に緑色を入れるシーンがありますね。
植物描くのが苦手だ…!と痛感しましたね。最近は便利になり、漫画の原稿ではブラシでごまかすこともあるのですが、カラーイラストはなかなかそうもいかないことがありますので今回は描きましたが明らかにチープです。今後の課題ですね。これからも幻日のヨハネは描いていくつもりなので。
エフェクトはブラシで効果を入れるのが映えますね。散っている花びらは手描きですが、降り注ぐ光はブラシです。同じレイヤーに両方描いて、レイヤーを複製。レイヤープロパティを開いて外側に縁取りを入れます。今回は6pxです。複製して縁取りをしたレイヤーを加算(発光)レイヤーに変えてラスタライズ。フィルターでガウスぼかしを60~70pxでかけます。発光しているような効果が出せますのでよく使います。
ヨハネにも同じ効果をかけているのですが、こちらはヨハネ以外のレイヤーを用紙レイヤーも含めてすべてオフにして、レイヤーメニューから「表示レイヤーのコピーを結合」を実行。新たにレイヤーが作られるので一番下にもっていき、レイヤープロパティで縁取り、加算(発光)レイヤーにしてラスタライズ、ガウスぼかしで背景に埋もれないように浮きだたせています。
最後の効果はアニメのシーンを実際に見ながら再現を目指して作業したので今まで描けなかったような幻想的な一枚に仕上がったのではないでしょうか。