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「南西モラヴィア同盟の宝くじ」のためのポスター

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画家、イラストレーター、グラフィックデザイナー
「南西モラヴィア同盟の宝くじ」のためのポスター-1
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制作ノート
チェコ語教育の実現を夢みて

背景

当時のチェコはオーストリア・ハンガリー帝国の領土でした。帝国は厳しいゲルマン化政策を敷き、チェコ語は劣等とされて公立学校ではドイツ語で教育することが決められていたため、チェコ語がわからない世代が育っていました。そのためチェコ語は、貧しい中自分たちで私立学校や地域のチェコ語教育組織を作るしかありません。

この宝くじは1クローネで売られ、その収益で南モラヴィア地方でチェコ語教育を行うことができる私立学校設立のための基金に充てられることになっていました。


作品

画面の中央にチェコの母親を象徴する女性「チェヒア」が木の上に座っています。彼女は祖国の衰退を嘆いていて、枯れ木もその不毛の状況を象徴しています。後ろには四方を向いた4つの顔を持っている、古代スラヴ民族の最高神であるスヴェントヴィト神で、チェヒアがすがるように右手をかけています。

一方、手前の少女には光があたって輝き、意志の強そうな顔で前方に目を向けています。彼女は左脇にノートを、右手にペンを持っており、この少女はこれらはこの基金によってチェコ語で学校教育を受けるべき子どもたちをあらわし、学校建設を強く訴える大変印象的なポスターです。

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