広報紙制作で、最も心に残っているのが8月号の制作です。この号は防災の特集号でした。
少し長いですが、読んでくださると嬉しいです▽
広報紙は、市民に「市で何があるか・あったか」というニュースだけだなく「こんなとき、どうすればいいか」という【命を守る情報】を伝えるツールだと思います。
市の予算で作成・印刷しているので、号毎にページを沢山増やしたり極端に減らしたりはできません。
『限られたページ(3P)の中で、いったいどこまでやれるか?』さらに『ゆくゆくは市で全戸配布する【防災マップ】などの冊子にも合わせて使えるように作成してほしい』との市の意向もあったので、防災安全課職員の方と何度も意見を擦り合わせながら制作したのを覚えています。職員視点だけにならないよう、民間企業出身かつ移住者である自分の視点からも、積極的に疑問を投げかけたり、こんな情報も必要ではないか?と他自治体の広報紙なども参考にしつつ案を出しました。
▲限られた枠内で伝える・使える
しかし、詰め込みすぎても読み辛い。広報紙は老若男女、誰ひとり取りこぼしてはいけない媒体なので文字も小さくは出来ない。でもあと少し、必要な情報を載せるスペースが欲しい....どうする。危機管理の特集号というインパクトも出して、なるべく捨てずに保管しておいてほしい。もっというと、次年度は自分が編集に携われない可能性のほうが大きい。そうなったときに、デザインをやったことがない職員でもそのまま部分的に編集しやすいように、何か制作の『ヒント』をできるだけ早い段階で残していかないと。
そこで『思い切って表紙も使ってしまってはどうか』とご提案しました。
▲表紙も使ってしまえ!
表紙と特集が結びついている出版物は沢山あると思うのですが、角田市では『広報紙の表紙はできるだけ市民を写そう!』としていたため(しかも、7月号も市民以外だったので)許可を出す上の方々はたちは「えぇ....」と最初はビックリ、うーんどうしようか😅といった様子。それでも最終的になんとか許可を出してくださいました。
さらに、保管しやすいように全ページの真ん中に来るようページを調整。見開きの状態で取り外し、表紙の記入例を見ながら実際に書き込めるギミックを施しました。
▲まんなかギミック
ページ割りは上司が担当していたのですが、すぐに対応してくださいました。
こうして無事8月号が発行され、全戸配布だけでなく、市の防災イベントや公演時に活用していただきました。『今度のイベントでも使わせてもらうね!』と職員の方が声をかけてくださったときは、素直に嬉しかったです。
自分は今までデザインをやってきたので、市職員の皆さんと比べれば、ある意味『うまくできてあたりまえ』です。それでも、全く経験したことのない環境だったので、フィードバックはとても新鮮で、ありがたかったです。自分は立場上、市民からのフィードバックは直に受け取ることが出来なかったので、これから個人的に感想を聞いていこうと思っています。また、編集を通して「やっぱり仕事は1人では出来ないんだよなあ」と改めて【皆んなで作り上げる喜び】を痛感しました。関わってくださった皆さんには本当に感謝しています。