昔話・童話を自分風に描くとどうなるかという企画でリクエストを募ったところ「刑部姫」をいただきました。
この話も昔絵本で読んだことがあったので、なんとなくあらすじを知っていたのですが、この作品を1枚のイラストで表現するならどこだ! と言われると出会いのシーンではないかなと思いました。
ただ美人に描くだけではつまらない、この手の作品に対してついそう思ってしまいます。人に擬態しているであろう妖怪の真の恐ろしさ、隠している醜さ、人のようにみえるもどこかが歪んでいる、人の心からかけ離れた倫理観と思考、佇まいから感じる異様な空気、それを感じ取って固まる童子の表情、恐怖と好奇心、恐ろしく思うもその美しさに戸惑う様子が伝わってもらえたら嬉しいです。
