手放せない理由すらわからない「無意識下」の象徴 #06 羽田圭介|椎名誠『ロシアにおけるニタリノフの便座について』
弱冠17歳で作家デビューを果たし、2015年に『スクラップ・アンド・ビルド』で芥川賞を受賞した羽田圭介さん。最新作『滅私』で、必要最低限の物だけで暮らすミニマリストを題材にした羽田さんは、自身も「遊びに来た友人から生活感が薄いと言われる」という程度には、物の少ない生活空間を維持しているという。そんな中、羽田さんが中学時代からずっと手放さずに所有し続けているのが、椎名誠の初期エッセイ『ロシアにおけるニタリノフの便座について』だ。その背景にある思いを聞いた。
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