短編小説「傷」|しょこみんと|note
PCディスプレイの隅っこにある時計に目をやると、18時を過ぎたところ。 今晩締め切りの仕事が先ほど終わり、提出したところだ。 無事期日に間に合ったことで、ほっと一息つく。 社会人になって3年目、仕事には慣れたが、締め切りだけは慣れない。 毎度、締め切りが近づくと、胃がキリキリと痛む。 もうすこし余裕を持ったスケジュールにしてもらえると助かるのだが、余裕があると、その分手間をかけることになるので、あまり変わらないかもしれない。 「今日はもう上がりだよな。はめはずすのもいいが、警察沙汰にならないようにな」 上司が声をかけてくる。 「ご忠告痛みいります」 俺は冗談っぽくいう。 「
https://note.com/shokomint/n/n35df16ceb91d