いつか宇宙の藻屑になることを夢見ていた。|むらやま あき|note
「宇宙の藻屑になりたい。」 そうつぶやくと、親しい人たちはきまって、何言ってるの、と笑う。 ははは、いや、本当に、と言っても、ほとんど本気にしてもらえない。 でもそれでいい。この感情はやはり、わたしだけの特別なものなのだと再認識し、そのたび、胸の中には静かな海が広がる。 幼い頃から漠然と、宇宙や星というものに心惹かれていた。 中学の天体の授業は苦手だったし、天文部に入っていたわけでもない。プラネタリウムに連れていってもらうのは大好きだったけれど、星座に特別詳しいわけでもないし、星占いにもそこまで興味がない。 ただ、宇宙のことを想像するとなぜか胸がいっぱいになった。 夜空に光
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