【ライブレポート】奥田民生×吉川晃司=Ooochie Koochie、還暦の年最後の日に地元広島でラストライブ「噛み締めてやらにゃあ」
2025年12月31日、広島グリーンアリーナにて、Ooochie Koochieのライブが開催された。デジタルシングル「GOLD」「OK」「ショーラー」を経て、アルバム『Ooochie Koochie』を6月25日にリリースし、広島、大阪、札幌、仙台、名古屋・、東京を回った全国ツアーの追加公演、9本目である。 奥田民生(以下Ooochie)と吉川晃司(以下Koochie)は、同じ1965年生まれで、同じ広島出身。高校時代から接点のあったふたりが、還暦を迎える2025年に結成したこのユニットは、現時点でのラストライブを、還暦の年の最後の日に行った、ということだ。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。 Ooochie Koochieと一緒にステージに上がるメンバーは、ツアー本編と同じ。ドラムは奥田民生のバンドMTR&Yと吉川晃司のバンド、両方のレギュラーである湊雅史。ベースは、多くのアーティストのサポートで活躍する大神田智彦。キーボードは、奥田民生のMTR&Yから斎藤有太、吉川晃司バンドからホッピー神山のツイン体制。そしてコーラスでChloe Kibbleとmimiko、以上の6人である。 Ooochie Koochieのふたりを含む男性は紋付袴、女性ふたりは振袖姿で、ステージに登場。OoochieとKoochie、共にギブソン・レスポールを携え、音を確かめると、「おちこち」でライブがスタートする。続いて「Do The Shuffle」、その次は「Three Arrows」と、最初のブロックは、ツインボーカル&ツインギターで、互いの役割が50/50の3曲が並んだ。サンフレッチェ広島の応援歌である「Three Arrows」では、チームカラーである紫の照明でステージが染められる。 以上の3曲を終えたところで、Ooochie、「イェーイ! グッナイ!」と去り、続いてメンバーもステージを下りる。ひとり残ったKoochie、「民生とふたりで広島に何か恩返しができたらええのう、と盛り上がって、調子に乗って始めてしもうたのはええが、まったくウケんかったらどうしようかいの、わしら、はあ帰れるところがないんじゃないかと思ったけど、よかったあ。まあまあやれたかのう」と、安堵の気持ちを吐露し、拍手を浴びる。 みんな着替えに行った、自分も民生が戻ってきたら着替える、この格好だとギターが弾けないので、と状況を説明し、本日は朝から本通で撮影したり、Ooochie Koochieのラッピング電車に手を振ったりした、その様子は3月25日リリースの映像作品『Ooochie Koochie TOUR at NIPPON BUDOKAN』の特典映像で観ることができる、と報告する。 戻ってきたOoochieは、「みなさまお忙しいところ、年も押し迫った、しかもこんな中途半端な時間に……まだ外、明るいんですけど。カウントダウンとかなら、まだしもね。このタイミング、誰にとっても迷惑でしかないです!」。と、「12月31日で開演は16時」であることに、申し訳ない気持ちが強かったらしく、これ以降もその件に触れた。 次のブロックは、「GOLD」、「片恋ハニー」、「Dancing Queen」(ABBA)のカバー、「Let’s Dance」(David Bowie)のカバー、「マンデー」と、どちらかがハンドマイクでリードボーカルを担う5曲が続く。「GOLD」では、サビに入れるオーディエンスのハンドクラップがきれいに揃う。カバー2曲では、Chloe Kibbleとmimikoもフロントに出て歌った。 その後者の「Let’s Dance」では、スタンドに固定してあるギブソン・フライングVを、間奏やアウトロでKoochieが弾きまくる(最後にOoochieもちょっと弾く)。テレビ朝日『帰れマンデー見っけ隊!!』のテーマソングとして書き下ろした「マンデー」では、ハンドマイクのKoochieが、ギターを弾くOoochieに寄り添ってみせた。 Koochieの衣装替えとMCをはさんでからの3ブロック目は、「LA VIE EN ROSE」、「Maybe Blue」、「リトルボーイズ」、「ギムレットには早すぎる」、「御免ライダー」の5曲。広島への原爆投下をテーマにKoochieが書いた「リトルボーイズ」をまんなかにして、その前後をそれぞれの曲ではさんだ構成である。 吉川晃司の曲はOoochieが歌い、奥田民生の(もしくはユニコーンの)曲はKoochieが歌う、というのが、このユニットのルールになっていることが、ツアー初日でわかり、オーディエンスを狂喜させたが、この最終日でも同様に、皆大喜びだった。 「リトルボーイズ」終わりでOoochie、「もうこれ、噛み締めてやらにゃあ。今日解散じゃもん」と言い出す。「でも、広島の偉い人に『どうですかのう』とか言われたら、考えるかもしれん」と返すKoochie。 本編最後のブロックは、「ショーラー」、「Rock‘n Roll Hoochie Koo」、「GIBSON MAN」「OK」、ふたりともリードボーカルでふたりともリードギターの4曲で、超満員の広島グリーンアリーナがピークを迎えた。 なお、「Rock‘n Roll Hoochie Koo」は、アメリカのギタリスト/ボーカリスト、Rick Derringerの1973年のヒット曲。ふたりのような昭和のギター小僧が、こぞってコピーした曲である。歌詞が日本語だったのは、Ooochieが敬愛する子供ばんどが、1981年にカバーした時、日本語詞を付けたバージョンだから。Ooochie Koochieというユニット名は、この曲を元ネタにして付けた側面もあるようで、ゆえにカバーしたのだと思われる。 「GIBSON MAN」ではOoochieがレスポールでKoochieがフライングV、共にギブソンのギターでバトルを聴かせる。ラストの「OK」では、間奏でホッピー神山がフラッグを振り、Chloe Kibbleとmimikoもフロントへ出て盛り上げた。 アンコールは、全員グッズのTシャツ姿。Koochieはソデをカットしてノースリーブにしており、それを「隙あらばソデをなくそうとするから」といじったOoochieは、「忙しいところすいませんでした! 二度とこのようなことがないように、タイミングを見てやりたいと思います! 全員がヒマな時に! 広島の人にはいっぱいお世話になりましたんでね」と、改めて感謝を伝える。
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