「わからない」ことが怖かった、あの頃の私へ|寄稿:菊池百合子|CAIXA -好奇心を入れる箱-
この世界には、わからないことがある。 その事実を恐ろしいと感じるようになったのは、いつからだろう。 教育にお金をかけてもらえる家庭に生まれ育ち、小学生の頃から塾に通って中学受験をして、私立の中高一貫校に入れてもらえて。 新しい出会いへの期待を抱えて飛び込んだその先には、同じように育ってきた人しかいない世界があった。先生もまた、そういう人ばかりだった。 ここに中高6年間、ずっといるのか。 「あなたは恵まれていて、苦労も挫折も知らない」「だから人の痛みがわからない」 中学に入学してまもなく、母は口酸っぱくして私にそう言い聞かせるようになった。教材の営業のためにさま
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