毎月初旬に原稿が来て大体1週間ぐらい先が締め切りの設定になっている。多少タイトなスケジュールだ。 カラー作品3枚を中5日か6日。だいたい他の仕事と重なるのは必至なので毎月カレンダーに半日と丸一日はこの仕事のためにスケジュールを空けてある。 これは下描き作成と着色の時間で、資料集めや画作りは他の仕事の合間にやるわけだ。
さてさて、技法ですがまず下描きをして絵の具で普通に塗っていきます。白い犬が必ず登場しますので、白はデータの白で塗りつぶしています。選択範囲を滑らかにしたりぼかしてみたりして背景と馴染むようにします。 絵の具で塗った絵をスキャンするとどうしても見た目よりも筆のタッチやムラ、あと絵の具の盛り上がりやテクスチャーを拾いがちです。 スキャナの光が影を作ったり絵の具の塗の薄いところと濃いところを作り出すからだと思います。 それが空だとか大地のように絵の中で面積が広い部分だと目立って嫌なので直します。
空であれば空を選択コピーして同じ場所にペーストします。そのレイヤーに出来た空にスポイトで抽出した空と同じ色で塗りつぶします。 それだけだとマットになりすぎるので、レイヤーの透明度で下の空の塗りムラやタッチが少し出るように調整します。 目立つところはそうやってデータの色をかぶせていき仕上げます。 最近はモニターで絵を見る方が多いので人の顔や犬の顔もパソコンで仕上げるようにしています。 紙媒体だけの頃はそういう必要もなかったのですが、色々便利になる反面、手がかかることも増えてきました。
