「書く仕事」 犬山紙子 - MIMOSA MAGAZINE(ミモザマガジン)
「DEAREST→○○ 1時間目ですでにお腹鳴りまくってるよ〜食欲止まらなくてやばいわ。昨日も寝る前にバームロールめっちゃ食べたし。ブルボンは神。てかこの冬、絶対モコモコのハットと手袋買う。みえ©️がハットと手袋同じ色で揃えてて、それがかわいかったんだよ。◯◯が迷ってた白ニットは絶対買いでしょ……」
90年代。学生の頃、友人に手紙ばかり書いていた。欲しい服をイラスト付きで書いたり、先生の似顔絵だったり、お腹が空きすぎたときは食べたいものの名前をただひたすら写経したりもした。彼氏ができたら恋愛の話も。それを複雑なハートやシャツの形に織り込むところまでやって学生の手紙は完成する。
手紙を書くのが好きすぎて、返事を待たずに新しい手紙を書いてしまっていた。小学生の時の交換日記も交換漫画もそうだった。私は自分の番が回ってくると嬉しくてすぐ返事を書く。でも書くのを楽しみにしていた事を悟られるのは...
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