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すべての顧問契約を清算!?大きなしくじりを経て、メタバースで新たな士業像を描く!

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すべての顧問契約を清算!?大きなしくじりを経て……メタバースで新たな士業像を描く!
「とあるしくじりをきっかけに、税務顧問業務をやめました」と話すREBFLEET税理士事務所の笹 圭吾氏。現在は、Web3.0時代の本格到来に向け、メタバースを活用した新しいコミュニティづくりに挑戦しています。税理士にとって要の業務ともいえる顧問業務をやめた理由とは?メタバースによるコミュニティとは?「Web3.0時代の士業のあり方」にいち早く挑んでいる笹氏の野望を取材しました! 経営パートナーと決別……。大失敗と人間不信を乗り越え前進するために、顧問契約を清算国税局に勤めていた私が独立し、事務所を開業したのは2020年9月のこと。会計事務所の仕事はしたことがありませんでしたから、実務経験のある知人に経営パートナーとして参画してもらいました。そのパートナーが中心となり紹介でお客様を獲得してくれたこと、そして開業時から力を入れていたTikTokなどのSNSマーケティングがうまくいったことで、開業5カ月で顧問先が70社になるなど、順調に成長。仕事も、私が集客や税務調査を担当し、顧問業務はパートナーに任せるという両輪でうまく回っていました。REBFLEET税理士事務所笹 圭吾氏1,000件以上の税務調査実績(机上調査等含む)を誇る元税務調査官。2020年に大阪府大阪市でREBFLEET税理士事務所を開業。『じてこ先生』としてSNSで積極的に情報発信。TikTokのフォロワーは12万人超。現在は顧問業務をやめ、メタバースを活用した新たな士業のあり方に挑戦している。●事務所HP https://www.rebfleet.com/●笹氏個人のHP https://keigosasa.com/ところが、開業から1年ほどで事件が起こります。消費税に関する数件の税賠訴訟を残し、パートナーが去っていったのです。「悪いのは俺だけど、責任はとっておいてくれ」と……。将来的に支払わなければいけないものも含め、賠償額は数千万円にのぼるものでした。この背景には、私とパートナーの関係性が徐々に悪化していたことがあります。私は、土日も含めて「24時間働ける」というタイプですが、パートナーは「仕事はほどほどに、定時で帰りたい」というタイプ。どんどんお客様が増えていたり、新しいことに挑戦したりすることで負担がかかっていたのかもしれませんし、書類にハンコを押したのは私ですから、彼のミスを見抜けなかったことにも原因があります。信頼していましたし、人間不信になるほど悔しかったですが、彼を責めても何の解決にもなりません。また、そこに時間をかけている余裕もありませんから、前を向くことに決めました。そんな思考に切り替えたおかげか、この衝撃的な出来事が副次的な効果を生み、初心に戻るきっかけになったのです。「ピンチはチャンスだ」と言いますが、まさにその言葉が脳裏を駆け巡りました。「僕は税理士(顧問業)をしたいわけではなく、いろいろチャレンジするために、ワクワクするために国税局を辞めたんだ。業務に追われ、リスクに怯える日々を過ごすなら、公務員のままでよかった」と思ったのです。そして、「よし! 過去に時間は使わない。もう、未来に対する時間だけを使おう!」と決意しました。とはいえ、賠償額の金額が金額です。このままでは職員の給与も払えないため、当時7名いた職員全員に辞めてもらいました。それぞれに顧問先を振り分け、そのお客様を持って新しい事務所に転職してもらったのです。開業から解散にいたるまでの損益は大赤字でした。資本主義において、税理士事務所は数で勝負するしかないと考えていたので、開業時から一気に予算をかけて集客と人を増やしていましたが、それが失敗でした……。税賠のリスクを考えたら、会計事務所はある程度潤沢な資金がないと安心できないのだと知りましたし、リスクも含めてサービス品質と価格のバランスを考えないといけないことも、身をもって学びました。 メタバースへの入り口は、暗号資産の損益計算Web3.0領域で情報やノウハウを共有するコミュニティをつくる半年くらいかけて顧問業務を清算しましたが、一人になった私の肩には数千万円がのしかかっています。一人で解決できることではありませんが、私は「人集め」が得意なので、共感してくれる人を集めて、新たにサービス提供できるものを探そうと考えました。そして、たどり着いたのが「メタバースを活用したコミュニティづくり」です。きっかけになったのは、暗号資産の損益計算です。実は、顧問業務を清算する以前に、国税で同期だった知人に「SNSで発信する良いトピックがないか?」と相談されたことがあり、その際に目をつけたのが暗号資産でした。近年、暗号資産が注目されているものの、損益計算ができる専門家は少ないのです。そこで、詳しい先生とコミュニティをつくって、暗号資産の損益計算に取り組んでいました。それを入り口に、Web3.0の世界に興味を持ちました。Web3.0というのは、次世代の分散型インターネットのこと。ブロックチェーン技術などを活用し、特定の管理者に依存することなく、ユーザーがデータを分散管理するのが特徴です。そのため、Web3.0には「独占しない」という概念があります。たとえば、私が何かの情報を持っているとして、それを独占せず、いろいろな人と共有し、影響を与えることで拡散していくのです。そして、Web3.0に欠かせない組織のあり方として、DAO(分散型自律組織)という概念があります。DAOは、特定の管理者が存在しなくても、メンバーが対等かつ主体的に事業やプロジェクトを共同管理・運営できる組織です。私は、この概念に基づいたコミュニティづくりに挑戦しています。メタバースで環境をつくり、「こんなツールがあるから、みんなでやりましょう!」と呼びかける。そこに参加した人たちが、さまざまなアイデアを持ちより、膨らませていくという世界です。その第一歩として、『SAMURAIバース』というプロジェクトを立ち上げました。先ほど、暗号資産の損益計算ができる専門家が少ないとお話しましたが、暗号資産以外にも、NFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)なども会計基準や法律が整備されていません。しかし、この分野に投資したいという企業は多いのです。つまり、潜在的な需要はあるのに、供給が追いついていない。そこをサポートできるコミュニティをつくれば、新たな価値を提供できると考えました。また、SAMURAIバースの活動の一つとして、『メタバース士業交流会』を開催しています。士業は小規模で活動しているケースが多いため、集客や実務に関して相談できる人がいないと困っている人もたくさんいます。そこで、経営の悩みを相談したり、士業同士の出会いの場になったりするコミュニティをつくりました。さらに、それぞれは一人で活動していたとしても、コミュニティになることで、大企業とも対等に仕事ができるようになるのではないかと考えています。2022年11月に開催されたSAMURAIバースのイベントには、全国から120名以上の士業、経営者、インフルエンサーなどが参加。メタバース上で各専門家によるセミナーなども行われた。もちろん、士業だけではなく、中小企業の人たちにも、「こんな環境があるんだ」ということを体験しに来てもらいたいと考えています。メタバースは、マーケットを世界に拡大することができますから、中小企業が自分たちで使い方を模索していくことが、日本を活性化することにつながっていくと思っています。★SAMURAIバースについての動画はこちらhttps://youtu.be/QhWFhZ2o59Y マネタイズできるかは未知数……。でも、新しい世界でビジネスを生み出したい!「この取り組みで数千万円を稼げるのか?」と思われるかもしれませんが、実際、どうマネタイズしようかと困っています(笑)。今、有料会員制度をつくったりもしていますが、だいたいの取り組みは無料でスタートしていますから、正直、本当に稼げるのかの答えは見えていません。ただ、人のためになることに時間を使っているという自信はあるので、それがいつかお金につながるのではないかということと、Web3.0やDAOという新しい世界でビジネスを生み出すというワクワク感が私の柱になっています。メタバースをテーマに、士業向けのイベントなどにも登壇しているメタバースには、国境がありません。アメリカに土地を買って建物を建てなくても、メタバース上にビルを立てて、そこでサービス提供できる環境をつくれば、アメリカの人にも価値提供できる。国境を超えられるのです。さらに、そこで暗号資産を使えば、よりスムーズに取引ができます。そうなると、人間が管理できる限界を超えてきますから、テクノロジーに管理してもらうほうがいい。ビッグデータを解析して最適解を見つけ出すならAIが得意だし、記録する装置であるブロックチェーンは、まさに会計帳簿です。今は、もらった価値と与えた価値の差分を出すのに「円」を介在しないといけませんが、ブロックチェーンを使えば、税務の申告も円にする必要がなくなる未来が来るかもしれません。もちろん、現状はまだ法整備は進んでいませんし、Web3.0の概念もどう変化していくかわかりません。ただ、新しい形になっていくのは間違いないですから、税理士として「ひと足先に未来を見に行く」という軸に移ることに意味があると考えました。税理士業界、士業業界に「未来を見せる」というポジションを取りに行こうと思ったのです。経営戦略を考えるうえでの差別化や特化というのは、満たされた需要のなかで発生する概念です。でも、そうではない世界に行ったときに、戦い方が変わります。供給する人がいない世界では、差別化する必要はありません。次の世界・世代で、どんな課題が生まれるかを体験して、解決策を自分たちで創りだせばいい。でも、そんなこと私にはできませんから、ビジョンを掲げて人に集まってもらって、みんなで生み出せばいいと考えています。 メタバースでマーケットは世界に拡大!「国境なき日本人」を士業がサポートする世界から見ると、日本は今、物価も賃金も安いのが現実です。サービスの質は担保しているのに、価格は落ちている、資本主義の末路みたいな状況です。なぜかというと、日本人は、日本人にしかモノを売らないからです。国内で需要のパイを取り合うのではなく、世界に出ていくべきだと思うのです。日本の中小企業は、優れた知識、技術、文化を持っています。それを、世界に届けるのです。世界には、これまで日本人が乗り越えてきた課題で困っている人が、たくさんいます。たとえば、雨の日に電気が止まる地域があったり、水道インフラが整備されていないエリアがあったりします。日本で当たり前になっていることは、過去にあった課題を解消し続けた結果ですから、日本人が与えられる価値は必ずあります。だから、「まずは価値を与えに行くことから始めませんか?」ということです。そして、その活動過程を全世界に配信することで、日本企業の技術や国民性を共有し、日本のフォロワーを増やしていく。私たち士業がするべきは、そのサポートです。士業自身が世界に何かを届けることは難しいですが、日本の技術を欲しいと思っている世界のどこかの企業とつないであげることはできます。中小企業は、大企業の下請けになりがちですが、もっとやりたいことを主体的にやっていい。視座をちょっと変えれば世界が市場になり、それは、日本だけのマーケットと桁違いの大きさです。メタバースなら、国境を簡単に超えることができるし、自動翻訳機で言語の壁が超えられる未来も来るでしょう。「国境なき日本人」をたくさんつくって、日本のファンを増やして、実質的な消費市場を拡大していく。これが、SAMURAIバースが目指していることです。もちろん、士業自身のビジネスの仕方も変わる可能性があります。たとえば、メタバースに「士業館」をつくったとします。そこには、税理士の部屋や司法書士の部屋、セミナー会場、相談ブースなどがあって、その場所に行くと相談ができたり、セミナーが聞けたりする。リアルな世界なら、それぞれのブースに常に誰かがいないといけませんが、メタバースなら、人が来たときだけ入ればいい。相談内容も漏れ聞こえることはありません。そういう活用の仕方を考えていくと、可能性は無限大です。そういった世界に対応できるようにするには、時代がどう動こうとしているか、どこに向かおうとしているかを見極めないといけません。逆に言えば、見極めるだけで、すごくチャンスなのです。Web3.0にはまだ正解がありませんから、そこで起こる課題もわかりません。ただ、これまでも世界は大きく変化してきました。だからこそ、まずは自分自身がその世界に飛び込んで、体験することが必要ではないでしょうか。私個人の話でいえば、数千万を稼げるのかという不安はありますが(笑)、新しいコミュニティ、新しい士業事務所のあり方に挑戦していきたいと思います。 
https://znews-online.com/accs/user/movie/watch.php?c=MzYw&mk=2&v=3952
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過去に時間は使わない。もう、未来に対する時間だけを使おう!」と決意しました。とはいえ、賠償額の金額が金額です。このままでは職員の給与も払えないため、当時7名いた職員全員に辞めてもらいました。それぞれに顧問先を振り分け、そのお客様を持って新しい事務所に転職してもらったのです。開業から解散にいたるまでの損益は大赤字でした。資本主義において、税理士事務所は数で勝負するしかないと考えていたので、開業時から一気に予算をかけて集客と人を増やしていましたが、それが失敗でした……。税賠のリスクを考えたら、会計事務所はある程度潤沢な資金がないと安心できないのだと知りましたし、リスクも含めてサービス品質と価格のバランスを考えないといけないことも、身をもって学びました。 メタバースへの入り口は、暗号資産の損益計算Web3.0領域で情報やノウハウを共有するコミュニティをつくる半年くらいかけて顧問業務を清算しましたが、一人になった私の肩には数千万円がのしかかっています。一人で解決できることではありませんが、私は「人集め」が得意なので、共感してくれる人を集めて、新たにサービス提供できるものを探そうと考えました。そして、たどり着いたのが「メタバースを活用したコミュニティづくり」です。きっかけになったのは、暗号資産の損益計算です。実は、顧問業務を清算する以前に、国税で同期だった知人に「SNSで発信する良いトピックがないか?」と相談されたことがあり、その際に目をつけたのが暗号資産でした。近年、暗号資産が注目されているものの、損益計算ができる専門家は少ないのです。そこで、詳しい先生とコミュニティをつくって、暗号資産の損益計算に取り組んでいました。それを入り口に、Web3.0の世界に興味を持ちました。Web3.0というのは、次世代の分散型インターネットのこと。ブロックチェーン技術などを活用し、特定の管理者に依存することなく、ユーザーがデータを分散管理するのが特徴です。そのため、Web3.0には「独占しない」という概念があります。たとえば、私が何かの情報を持っているとして、それを独占せず、いろいろな人と共有し、影響を与えることで拡散していくのです。そして、Web3.0に欠かせない組織のあり方として、DAO(分散型自律組織)という概念があります。DAOは、特定の管理者が存在しなくても、メンバーが対等かつ主体的に事業やプロジェクトを共同管理・運営できる組織です。私は、この概念に基づいたコミュニティづくりに挑戦しています。メタバースで環境をつくり、「こんなツールがあるから、みんなでやりましょう!」と呼びかける。そこに参加した人たちが、さまざまなアイデアを持ちより、膨らませていくという世界です。その第一歩として、『SAMURAIバース』というプロジェクトを立ち上げました。先ほど、暗号資産の損益計算ができる専門家が少ないとお話しましたが、暗号資産以外にも、NFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)なども会計基準や法律が整備されていません。しかし、この分野に投資したいという企業は多いのです。つまり、潜在的な需要はあるのに、供給が追いついていない。そこをサポートできるコミュニティをつくれば、新たな価値を提供できると考えました。また、SAMURAIバースの活動の一つとして、『メタバース士業交流会』を開催しています。士業は小規模で活動しているケースが多いため、集客や実務に関して相談できる人がいないと困っている人もたくさんいます。そこで、経営の悩みを相談したり、士業同士の出会いの場になったりするコミュニティをつくりました。さらに、それぞれは一人で活動していたとしても、コミュニティになることで、大企業とも対等に仕事ができるようになるのではないかと考えています。2022年11月に開催されたSAMURAIバースのイベントには、全国から120名以上の士業、経営者、インフルエンサーなどが参加。メタバース上で各専門家によるセミナーなども行われた。もちろん、士業だけではなく、中小企業の人たちにも、「こんな環境があるんだ」ということを体験しに来てもらいたいと考えています。メタバースは、マーケットを世界に拡大することができますから、中小企業が自分たちで使い方を模索していくことが、日本を活性化することにつながっていくと思っています。★SAMURAIバースについての動画はこちらhttps://youtu.be/QhWFhZ2o59Y マネタイズできるかは未知数……。でも、新しい世界でビジネスを生み出したい!「この取り組みで数千万円を稼げるのか?」と思われるかもしれませんが、実際、どうマネタイズしようかと困っています(笑)。今、有料会員制度をつくったりもしていますが、だいたいの取り組みは無料でスタートしていますから、正直、本当に稼げるのかの答えは見えていません。ただ、人のためになることに時間を使っているという自信はあるので、それがいつかお金につながるのではないかということと、Web3.0やDAOという新しい世界でビジネスを生み出すというワクワク感が私の柱になっています。メタバースをテーマに、士業向けのイベントなどにも登壇しているメタバースには、国境がありません。アメリカに土地を買って建物を建てなくても、メタバース上にビルを立てて、そこでサービス提供できる環境をつくれば、アメリカの人にも価値提供できる。国境を超えられるのです。さらに、そこで暗号資産を使えば、よりスムーズに取引ができます。そうなると、人間が管理できる限界を超えてきますから、テクノロジーに管理してもらうほうがいい。ビッグデータを解析して最適解を見つけ出すならAIが得意だし、記録する装置であるブロックチェーンは、まさに会計帳簿です。今は、もらった価値と与えた価値の差分を出すのに「円」を介在しないといけませんが、ブロックチェーンを使えば、税務の申告も円にする必要がなくなる未来が来るかもしれません。もちろん、現状はまだ法整備は進んでいませんし、Web3.0の概念もどう変化していくかわかりません。ただ、新しい形になっていくのは間違いないですから、税理士として「ひと足先に未来を見に行く」という軸に移ることに意味があると考えました。税理士業界、士業業界に「未来を見せる」というポジションを取りに行こうと思ったのです。経営戦略を考えるうえでの差別化や特化というのは、満たされた需要のなかで発生する概念です。でも、そうではない世界に行ったときに、戦い方が変わります。供給する人がいない世界では、差別化する必要はありません。次の世界・世代で、どんな課題が生まれるかを体験して、解決策を自分たちで創りだせばいい。でも、そんなこと私にはできませんから、ビジョンを掲げて人に集まってもらって、みんなで生み出せばいいと考えています。 メタバースでマーケットは世界に拡大!「国境なき日本人」を士業がサポートする世界から見ると、日本は今、物価も賃金も安いのが現実です。サービスの質は担保しているのに、価格は落ちている、資本主義の末路みたいな状況です。なぜかというと、日本人は、日本人にしかモノを売らないからです。国内で需要のパイを取り合うのではなく、世界に出ていくべきだと思うのです。日本の中小企業は、優れた知識、技術、文化を持っています。それを、世界に届けるのです。世界には、これまで日本人が乗り越えてきた課題で困っている人が、たくさんいます。たとえば、雨の日に電気が止まる地域があったり、水道インフラが整備されていないエリアがあったりします。日本で当たり前になっていることは、過去にあった課題を解消し続けた結果ですから、日本人が与えられる価値は必ずあります。だから、「まずは価値を与えに行くことから始めませんか?」ということです。そして、その活動過程を全世界に配信することで、日本企業の技術や国民性を共有し、日本のフォロワーを増やしていく。私たち士業がするべきは、そのサポートです。士業自身が世界に何かを届けることは難しいですが、日本の技術を欲しいと思っている世界のどこかの企業とつないであげることはできます。中小企業は、大企業の下請けになりがちですが、もっとやりたいことを主体的にやっていい。視座をちょっと変えれば世界が市場になり、それは、日本だけのマーケットと桁違いの大きさです。メタバースなら、国境を簡単に超えることができるし、自動翻訳機で言語の壁が超えられる未来も来るでしょう。「国境なき日本人」をたくさんつくって、日本のファンを増やして、実質的な消費市場を拡大していく。これが、SAMURAIバースが目指していることです。もちろん、士業自身のビジネスの仕方も変わる可能性があります。たとえば、メタバースに「士業館」をつくったとします。そこには、税理士の部屋や司法書士の部屋、セミナー会場、相談ブースなどがあって、その場所に行くと相談ができたり、セミナーが聞けたりする。リアルな世界なら、それぞれのブースに常に誰かがいないといけませんが、メタバースなら、人が来たときだけ入ればいい。相談内容も漏れ聞こえることはありません。そういう活用の仕方を考えていくと、可能性は無限大です。そういった世界に対応できるようにするには、時代がどう動こうとしているか、どこに向かおうとしているかを見極めないといけません。逆に言えば、見極めるだけで、すごくチャンスなのです。Web3.0にはまだ正解がありませんから、そこで起こる課題もわかりません。ただ、これまでも世界は大きく変化してきました。だからこそ、まずは自分自身がその世界に飛び込んで、体験することが必要ではないでしょうか。私個人の話でいえば、数千万を稼げるのかという不安はありますが(笑)、新しいコミュニティ、新しい士業事務所のあり方に挑戦していきたいと思います。 
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