廃品レジスタンス/星名 泉花
「こちらは、廃品回収車です。ご家庭でご不要になりました廃品を回収致します。生きていても構いません。お気軽にご相談ください」
価値の低い人間は奴隷となり、奴隷制度が一般化した社会。
しかし奴隷の手さえ必要としなくなった現代社会では、動けなくなった奴隷は不必要の烙印を押される。
そこで制定されたのが廃品回収法である。
第一条 第一項
奴隷制度に基づき奴隷と定められたものに対し、所有者が不要と判断するに該当する場合、奴隷を廃品と扱い、処分することを認めるものとする。
第一条 第二項
第一条第一項に基づき処分に該当する奴隷は、廃品回収車にて回収するものとし、それ以外は認めないものとする。
少年・シュウは廃品回収された廃品を埋めるための穴を掘っていた。
そんなシュウの目の前に現れたのは、月明かりに照らされ、歌う蒼い瞳の少女だった。
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