「分人が出せない苦しさ」と子どもの学びについて|佐渡島庸平(コルク代表)
親子関係の中で、親は子の一面しか見ていない。本当は子どもにも様々な側面がある。たとえば、保育園や学校に行けば、子どもは親に見せているのとは別の側面をだしているはず。 作家の平野啓一郎は、『私とは何か――「個人」から「分人」へ』で、そのことを「分人」という言葉で表現した。 保育園や学校という「場」での分人に限らず、先生や友人ごとに異なる分人が存在するんだと僕は思う。けれど、親は子の分人を知らない。 赤ちゃんの頃は母親と父親、あるいは祖父母にシッターさんなど、その子と接する人は限られている。 たとえ赤ちゃんでも、接する保護者ごとに別の分人が存在するとはいえ、限られた保護者に見せ
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