2020年
制作過程note
https://note.com/mio0/n/n10838885d684
学校のタイポグラフィック制作課題でA3ポスターを作成しました。
「好きなフォントを一つ選び、そのフォントをPRするポスターを制作する」という課題で入学して1.5ヶ月目の初めての課題として作成しました。
【制作期間】
3週間
【使用ツール】
Illustrator/photoshop
【経験】
タイポグラフィック/イラスト作成
【意図・ポイント】
TRAJANは約2000年前にトラヤヌス帝の記念塔に刻まれた文章で製作者は不明です。
今PCで使用されているものは1989年にアドビのフォントデザイナーがこの碑文の文字を元にして作った”trajan pro”ですが、2000年前に誕生してから今日まで多くの研究者がこの文字の美しさにみせられて、繰り返し研究されてきました。
私がこのフォントを選んだのは2000年前に誕生したこの文字の完成された美しさに魅せられたから。
名も無い彫刻師がどんな情熱と思いを込めて完成させたのかと思うと胸が熱くなりこの名も残らなかった彫刻師にリスペクトを捧げたい一念で3週間没頭して制作しました。
【問題と解決策】
2000年もの歴史を持つ古い文字なので、その歴史をいかに伝えるかで苦心しました。
はじめは年表に文字だけでしたが、イラストをいれることでわかりやすくできたと思います。
デザインのベースになっているRから伸びる線や図形は15世紀にルネサンスの人文主義者がこの文字の完璧性を解き明かそうと解析した図が発想の元になりました。
TRAJANはタイポグラフィを歴史的に扱う専門書のほとんどで「すべてのローマン・アルファベットの永遠の源」という評価を得ているので、TRAJANの作者を称え赤い文字で小さく入れました。
TRAJANは当時は赤く塗られていたそうですが、”堂々たる風格””古代から蘇った完成美”という印象を与えるためにゴールドを採用しました。