2021年 11月28日
作曲リサイタル【Energy】より
湖の情景 ピアノとクラリネット,ヴィオラのための
1.朝焼け 00:00
2.釣り 01:58
3.舟とちいさな鳥 03:21
4.水面 05:24
5.夜の情景06:55
Piano 深尾 愛 (Mana Fukao)
Clarinet 林 みのり (Minori Hayashi)
Viola 野地 多聞 (Tamon Noji)
Compose & Saxophone 中西 優 (Yu Nakanishi)
[Special Thanks]
豊嶋 博満 (Hiromitsu Toshima)
関 彩織 (Saori Seki)
杉本 康一 (Koichi Sugimoto)
船越 のどか (Nodoka Funakoshi)
牧田 莉香 (Rika Makita)
- コンサートに寄せて -
水にとって、形は刹那的に与えられる姿であり、その姿が集まって生まれる景色も同様に移ろいやすい。
音楽史上、水にまつわる作品は数多く書かれてきた。ヘンデルの「水上の音楽」、リストの「エステ荘の噴水」、ドビュッシーの「水の反映」、武満徹の「雨の樹素描」など、古典から現代まで広く扱われてきたことから、水は普遍的なテーマであることが窺える。これは、水が身近な存在であることに加え、冒頭に述べた「形を持たない」という特徴から、表現を試みる作曲家が多くいたことを示唆しているように思う。
本日演奏する「湖の情景」においても、常に水の存在を感じ取ることができる。直接描写されていない場面でも、状況に合わせてはらりはらりと表情を変え、その様子は演奏会全体のイメージにも通じる。
「湖の情景」では、色や温度、質感、あるいは静けさなど、細かい表情の変化に耳を向け、楽しんでいただきたい。(深尾)