溶けた740万円と、インドでカレー臭をGETした話|宮﨑まきこ
私がインドに旅立ったのは、郵便局から届いた一通の圧着ハガキがきっかけだった。 それは、740万円分の積立貯金が解約されたことを告げる通知。 このお金は他界した父が私に遺してくれた大切なお守りで、いざというときのために、手を付けずに残しておいたはず。解約なんて、するわけない。 そのとき、姿の見えない夫と740万円の解約通知が、一本の線で繋がった。 私の父が24年間かけて貯めたお金をわずか半年で溶かした男性は、既に北北東の方向に逃亡していた。 遠方で開催された友達の結婚式から戻った日、私は自分の離婚を悟った。 価値観変えるならインド、という安直な発想 30歳の時、父の遺産を
https://note.com/aburi0725/n/n55d918e90d69