年下の男|宮﨑まきこ
年下の男性と暮らすのは初めてだった。 黒髪に金色のアッシュを入れた都会的な髪型、栗色の瞳は一見利発そうだが、角度を変えると小生意気な色が見え隠れしている。同年代と比べて細長く頼りない手足には、すでにいずれ強くなる男の片鱗があった。 一方、体を丸めて眠る姿はあまりに幼く、生まれたての赤子のように邪気がない。 彼は私が初めて見るタイプの男だった。 3㎏の肉塊 三姉妹の一番下で、親戚も年上ばかりという環境で育った私は、典型的な末っ子気質。話が合う友人も年上ばかりだった。そんな私にとって、歳の離れた若い男と同居することは戸惑いの連続だった。 彼は稼ぎもなければ家事を手伝うでもない、いわ
https://note.com/aburi0725/n/n0ea3761cf3c7